【絞ると搾るの違いは?】言葉の使い分け

絞ると搾るのちがい

日本語には、「しぼる」という行為を示す際に、「絞る」と「搾る」の二つの漢字が使用され、これらは異なる状況で使い分けられます。

目次

「絞る」について

物をねじることによって内容物を押し出す行為を指し、例えば「ぞうきんを絞る」「タオルを絞る」のように、両端を引っ張りながらねじることで水分を除去する場面で用います。

ねじって液体を抜き取るという基本的な意味から派生した多くの比喩的用法があります。「知恵を絞る」「声を絞り出す」は、何かを努力して引き出す場合、「人数を絞る」「的を絞る」は、範囲や数量を限定する場合、「音を絞る」「レンズを絞る」は、音量や光量を調整する場合などに使われます。また、「合宿で絞られる」「油を絞る」は、厳しく指導される、または厳しく扱う意味で使用されます。

絞るの例文

・彼女はずぶ濡れの傘を絞ってから玄関に入った。
・夏の暑さで汗だくになった後、シャツを絞ると水が滴り落ちた。
・難しい問題に直面し、彼は頭を絞って解決策を考え出した。
・予算が限られているので、出費を絞る必要がある。
・彼は感情を抑え、声を絞り出して「ありがとう」と言った。

 

「搾る」について

物に圧力を加えて内容物を抽出することを指し、「レモンを搾る」「牛乳を搾る」といった、圧力を用いて液体を取り出す状況で使われます。
さらに、「しぼる」という言葉は多様な意味を持つため、「絞る」の用法がより広範に渡ります。

 

このため、「搾る」の具体的な使用例を覚え、その他の場合には「絞る」を用いると理解しやすいでしょう。
ただし、「税金を搾り取る」といった表現では、「搾る」が、圧力を利用して何かを無理に取り立てる意味合いで使用されます。

 

 

「絞る」には、「油を絞る」という表現には、強く叱るという意味での「絞る」と、油を製品として抽出する意味での「搾る」があり、文脈によって使い分ける必要があります。同じ「油」でも、その用途や文脈によって適切な漢字が異なるため、注意が必要です。

搾るの例文

・新鮮なオレンジを搾って、朝食にジュースを作った。
・彼女は手動の器具を使って、アーモンドミルクを搾った。
・レモンを半分に切って、サラダに搾ると味が引き立つ。
・農家は朝早くから牛乳を搾る作業に取り掛かる。
・オリーブオイルを搾る過程は、古代から伝わる伝統的な方法に基づいている。

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